海外旅行を計画している飼い主さんにとって、愛犬をどうするかは大きな悩みの種です。
「愛犬も一緒に海外旅行に連れて行くべきか」
「それとも信頼できる施設やシッターに預けるべきか」
この2つの選択肢のうち、どちらの方が犬にとって幸せなのか気になりますよね。
どちらにもメリットとデメリットがありますが、このページでは特に「犬を海外旅行に連れて行く場合の課題や注意点、犬はストレスを感じるのかについて掘り下げて解説」します。
海外旅行時に犬の負担を軽減し、最善の選択をしたい飼い主様は、ぜひ参考にしてみてください。
結論から!犬を海外旅行に連れて行くのはストレスです
結論として、犬にとっても飼い主にとっても海外旅行は非常にストレスです。
長時間の移動や環境の変化が原因で犬の健康に影響を与えるだけでなく、飼い主にとっても手続きの複雑さや費用の負担が重くのしかかります。
以下では、犬と人間それぞれのストレス要因を詳しく説明します。
犬にとってのストレス
犬は環境の変化に非常に敏感な動物です。
特に長時間の移動や、普段とは異なる生活環境は、犬にとって大きなストレスを与えます。
以下が、犬の海外旅行時のストレス要因です。
- 移動中の負担
- 普段と違う気候や環境
- 食事やトイレの問題
それでは具体的に詳細を見ていきましょう。
①移動中の負担
飛行機での長距離移動は特に犬にとって過酷です。
多くの場合、犬は貨物室に預けられることになりますが、この環境は暗くて狭く、周囲の騒音や気圧の変化にさらされます。
犬がパニックを起こすこともあり、心身に負担がかかる可能性があります。また、短頭種や呼吸器に問題を抱えている犬は、最悪の場合呼吸困難になることも。
何かあっても着陸して、荷物として受け取れるまでは様子を見れないので、かなりリスクが高いです。
②普段と違う気候や環境
渡航先の気候が日本とは大きく異なる場合、体温調節が難しい犬種や、皮膚が弱い犬には特に大きな負担となります。
渡航する気候に合わせて服を用意するなど、対策をしっかりしておきましょう。
③食事やトイレの問題
普段の食事が手に入らないことが犬にストレスを与えるだけでなく、慣れない環境ではトイレのタイミングや場所が確保しにくい場合もあります。
ドッグフードはいつものものを必ず持参し、トイレコントロールができるように事前にしっかりしつけをしておきましょう。
人間にとってのストレス
飼い主にとっても、犬との海外旅行は決して簡単なものではありません。
以下が、人間が犬との海外旅行時に感じるストレスです。
- 海外旅行時の手続きの複雑さ
- 費用が高額
- 旅行中にかかる心配
それでは、具体的に1つずつ見ていきましょう。
①海外旅行時の手続きの複雑さ
渡航先の規制に合わせた手続きが多く、動物病院での検査や予防接種の手配、必要書類の準備に追われます。
書類に不備があると出国・入国ができない場合もあり、精神的な負担は計り知れません。
②費用が高額
犬の飛行機代や必要書類の取得費用、現地でのペットフレンドリーな宿泊施設の予約など、思った以上に費用がかさむ場合があります。
結果として、預けた方が金銭面でも安く、飼い主も犬もストレスも感じないことも多いです。
③旅行中にかかる心配
移動中や現地で、犬がストレスを感じているのではないか、体調を崩すのではないかという心配が絶えません。
犬の事を気にしながらの旅行は、心から旅行を楽しめずストレスに感じてしまいます。
そもそも犬と海外旅行は行けるの?
犬との海外旅行は可能ですが、誰にでも気軽にできることではありません。
渡航先によって必要な手続きが異なる上に、条件を満たしていない場合は入国を拒否されることもあるので注意が必要です。
犬との海外旅行に必要な手順
それでも犬とどうしても海外旅行に行きたい方のために、犬と海外旅行に行く際の手順の一例を紹介します。
※あくまで一例であって、国によって必要な手順は変わるので、必ず事前に確認はしてください。
■マイクロチップの装着
犬の身元を証明するために必須です。ISO規格に準拠したマイクロチップが必要で、装着後に番号を登録します。
■狂犬病ワクチンの接種
狂犬病の発症を防ぐため、多くの国では接種が義務付けられています。接種後、一定期間が経過しないと入国できない場合もあるため、旅行の計画を立てる段階で早めに準備しましょう。
■健康診断と証明書の取得
動物病院で健康診断を受け、渡航先で必要なフォーマットの証明書を発行してもらいます。
■輸入許可証の申請
渡航先の国で必要となる許可書を取得します。各国で求められる書類や審査基準が異なるため、最新情報を確認してください。
■航空会社の規定確認
犬を輸送するための規定は航空会社ごとに異なります。ケージのサイズや重量、手続きの方法を事前に確認しましょう。
犬と海外旅行に行くときの注意点
犬と海外旅行をする際には、以下のポイントに注意してください。
■輸送中の安全確保
犬が快適に過ごせるケージを選びましょう。ケージには通気性が良く、犬が自然な姿勢で立ち上がれるサイズが求められます。
■現地の情報リサーチ
現地の気候や動物に関する規制、動物病院の位置などを事前に確認しておきます。特にペットフレンドリーな宿泊施設や観光地のリサーチが重要です。
■旅行中の健康管理
移動中や現地で、犬が体調を崩す可能性があるため、応急処置用の薬やサプリメントを準備しておくと安心です。
犬との海外旅行をおすすめしない理由
犬を海外旅行に連れて行くことは、あまりおすすめできません。
以下が、犬との海外旅行がおすすめできない理由です。
■犬の健康リスク
長時間の移動や気候の変化で体調を崩すリスクがあります。特に高齢の犬や健康状態に不安がある犬には不向きです。
■緊急時の対応が難しい
渡航先で病気や怪我をした場合、言葉の壁や医療施設の違いが原因で迅速な対応ができないことがあります。
■予期せぬトラブルの発生
手続きが完璧でも、天候や航空会社の事情で予定が狂うことがあり、犬にさらなる負担を与える可能性があります。
犬と海外旅行に行くなら入念に準備を!
犬との海外旅行に行く際の注意点やストレスに関して紹介してきましたが、いかがでしたか?
犬との海外旅行は、犬にとっても人間にとってもストレスがかかるということが分かったかと思います。そのため、海外への引っ越しでないかぎりは、犬を海外に連れて行くのはやめたほうがいいでしょう。
最近はペットホテルやペットシッターも増えてきたので、預けた方が結果として犬も人間もストレスが少ないので、預けるのも検討してもいいと思います。
どうしても一緒に旅行に行きたいならば、比較的移動も短く、緊急時も対応しやすい国内旅行がおすすめです!